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2016/12/10

12月11日は「タンゴの日」

アルゼンチンタンゴが誕生して100年あまり。国外にその存在が知られるようになってからも、50年ぐらい前までは、「タンゴは鑑賞するもの」として、人々は劇場でコンサートを聴き、ステージ上で繰り広げられるダンスを鑑賞し楽しむ芸術と捉えられていました。そのタンゴがここ20年ほどの間に大きな発展を遂げ、今ではコミュニケーションの手段として世界の人々に親しまれています。
12月11日のアルゼンチンの祝日「タンゴの日」は、アルゼンチン国内だけでなく、世界各地でタンゴ関連イベントが開催されタンゴファンの間で祝われています。


   
12月11日とタンゴはどのような関係があるのでしょうか。それは、タンゴの神様として知られる不世出のタンゴ歌手・俳優カルロス・ガルデル、現代タンゴの生み親と呼ばれた偉大な作曲家でありバイオリン奏者でもあるフリオ・デ・カロ、タンゴの発展に多大な貢献を果たした国民的英雄二人の誕生日が12月11日なのです。




1965年、作詞・作曲家・音楽プロデューサーのベン・モラール (Ben Molar)は、フリオ・デ・カロの誕生日を祝うため、彼の家に向かう途中ある名案を思い付きました。「そう言えば、かのカルロス・ガルデルの誕生日も今日だったな。。。そうだ!二人の誕生日を記念して12月11日を “タンゴの日”にしよう!」早速ベン・モラールはブエノス・アイレス市役所の文化課に提案書を提出し、多くの芸術団体に呼び掛け、同意を得ていきました。
しかし、受理はされたものの11年間何の動きもなく、しびれを切らしたベン・モラールは市民の熱気で市を動かそうと、これまで賛同を得てきた芸術団体、マスコミ、アルゼンチンでも指折りのスタジアム「ルナ・パーク」のオーナーからの協力を得て、大々的な「タンゴの日制定支援イベント」を企画。開催日が近づくにつれ高まる市民の熱に後押しされるかのように、イベント開催の12時間前、遂にベン・モラールは「12月11日をタンゴの日と制定する」政令が公布されたという知らせを受けます。

歓喜に包まれるスタジアムでスタートしたイベントには、当時を代表するミュージシャン、オルケスタ、歌手、多くのタンゴ関連者などが祝いに駆けつけ、この日78歳の誕生日を迎えたフリオ・デ・カロは、1万5千人の観衆からバースデーソングを贈られ感極まり涙したそうです。残念にもこの時がフリオ・デ・カロを舞台でみる最後の日となりました。
   
ティエンポの設立と同時に開講したタンゴ教室。当時タンゴの知名度はまだまだ低く、福岡でタンゴを踊り愉しむ人はほんの僅かでした。あれから20年。福岡でのタンゴコミュニティーは少しずつ広がりをみせ、今ではタンゴ教室やタンゴ関連イベントも多く開催されるようになりました。タンゴの魅力は、アブラソ ( 抱擁) を通してお互いの動き、心の通い合いを感じながら、ダンスで心と心のコミュニケーションを楽しむもの。福岡でももっと多くの方々に「自ら愉しむタンゴ」を知ってもらえたらと願っています。

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