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2012/06/24

様々な思いを胸に自分との旅 サンティアゴ巡礼



El camino de Santiago 直訳するとサンティアゴの道。
スペイン、ガリシア州、ア・コルーニャ県の都市サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼路のことです。ヨーロッパの様々な土地からサンティアゴへ続く巡礼路がありますが、特に有名なのが南仏サン・ジャン・ピエ=ド・ポルからの「フランスの道」で、今でも年間およそ10万人がフランスからピレネー山脈を越えていると言われています。

巡礼者が目指すのは、サンティアゴ・デ・コンポステーラの象徴とも言える大聖堂。この地には、キリストの12人の使徒のひとりである聖ヤコブの遺骸が祭られているとされることから、ローマ、エルサレムと並んでキリスト教の三大巡礼地に数えられています。巡礼路は整備され、巡礼を世話することを目的とする修道院が配置され、中世から今もなお世界中からの巡礼者が後を絶ちません。



巡礼者と言っても、この道を行脚するのはキリスト教徒だけではありません。巡礼路のうちスペイン国内の道はユネスコの世界遺産にも登録されており、世界でも珍しい「道の世界遺産」を見るため、また豊かな自然や歴史的な景観を楽しみながらのハイキング気分の人、スペインのアートや美味しい料理、ワインを目的に歩く人も多く、参加目的は様々。各自が巡礼のルート、日数、手段を選ぶことができる点も、世界各国からの参加者を集める理由でしょう。目的地の手前から1日だけ歩いてみる人、又はフランスから1カ月以上かけて徒歩で大聖堂を目指す人、あるいは自転車や少数ながら中世のように馬やロバを使う人もいるや馬に乗って巡礼する人。。。 毎回巡礼路を変えてサンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す人もいます。巡礼者のなかには、歩きながら他の参加者との会話を楽しむ人も多いので、スペイン語を学習している人にとっては、会話の実践にももってこいですね。


    
徒歩または馬で100km以上歩いた人、自転車で200㎞以上走った人は、サンティアゴ・デ・コンポステーラで巡礼証明書 (コンポステラーノ) がもらえます。この証明書を持っているとサンティアゴ発の飛行機・鉄道の巡礼者割引が利用できます。また、携帯の義務はありませんが、巡礼手帳 (クレデンシアル) を発行してもらうと、巡礼者用の格安の宿泊所 (アルベルゲ) やバル、レストランの巡礼者用メニューの利用ができ、また訪ねた土地土地でスタンプを押してもらえ、巡礼の記念になります。巡礼者は昔から巡礼の証として、ホタテ貝の殻を荷物にぶら下げて行脚します。ホタテ貝の殻は巡礼者だけではなく、巡礼者用の宿泊・食堂、道しるべにも使われており、巡礼のシンボルとなっています。なぜ、ホタテ貝なのか? それは、聖ヤコブのシンボルがホタテ貝の殻だからなのだそうです。

日本からも毎年多くの参加者が見られるサンティアゴ巡礼。なぜ人々は巡礼をするのでしょうか。先にも述べたように、参加の目的は様々です。しかし、そこには人種や宗教を超えた人々を惹きつける共通点があるような気がします。長い道のり、時には自分自身と向き合い、内省しながら歩く時間もあるでしょう。そんななかで、文化も言葉も違う様々な国の巡礼者や土地の人々と触れ合い、互いを尊重し理解を深め合えたら… とても有意義な経験になるのではないでしょうか。


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スペイン語講師ロノと行く 「サンティアゴ・デ・コンポステラへの旅」
2012年10月予定

スペイン語講師陣が「サンティアゴ巡礼の旅」を皆さんと体験しようと、10月にスペインへのグループ旅行を企画中。同行予定の講師はロノ先生。今年の有給休暇、どこに行こうかまだ決めていない人、日々のスペイン語学習の成果を試しに、そして美しい北スペインの魅力を体験しに行ってみませんか? もちろん、スペイン語学習生も大歓迎!詳しい情報は、決定次第お知らせします。もしくはスペイン語講師陣へお尋ねください。


¡Más información sobre el viaje al Camino de Santiago!
(2012. 8/24 追記)

1回目の説明会で皆さんのご意見・ご要望をきき、旅程を少し変えてみました。基本は一緒ですが、5日間のウオーキングの代わりに、ガリシアとアストリアスの有名なところ、美しいところを尋ねます。Camino de Santiagoは世界の遺産の中でもとても有名なところです。
ガリシアの美しい田舎を歩きながら、自然を楽しみ、田舎の町を感じ、歴史を知り、スペイン語を練習し、そしてストレスを忘れましょう。

【Camino de Santiago 旅程表】

●10/6(土)福岡 → ロンドン(ロンドン泊)時間未定
●10/7(日)ロンドンでゆっくり
●10/8(月)オビエド/Asturias県 
途中、景色のよいところや有名なところで止まったり、もしかしたら、ロノのお母さんのお友達の家で家庭料理を食べるかも?
●10/9(火)Gijon スペインで有名な港です。海鮮料理もシドラ(リンゴワインの一種)も最高。
※ シドラ は高いところから注ぐことによって空気を入れておいしくする独特の飲み方があります。
●10/10(水)~10/12(金)Santiago
1日--Finisterreへ(ヨーロッパで最西端)の場所として人気
1日--Pontevedraへ ガリシアで有名な古い町
1日--皆さん歩いてみますか?カミノデサンティア―ゴへの最終ウオーキングです。もし難しければサンティアゴの観光です。

3箇所ともロノが薦める最高の街。小さいけれど個性があります。

オプション1:10/13(土)ロンドンへ移動 夜のフライトで福岡→14(日)福岡着
オプション2:10/14(日)ロンドンへ移動 フリータイム
        10/15(月)ロンドン発→10/16(火)福岡着


【旅行代金】  285,000円前後。
航空券代など変動していますので、少し代金が変わるかもしれません。


【料金に含まれるもの】
●航空券、バスなどの交通機関代金
●全ホテル宿泊代 

※添乗員・ガイド付きのパッケージツアーではありません。



2012/06/01

バスケットで感じる  地球の反対側の人々の温もり

~アルゼンチン ピラガ族と彼らを支える人々~




皆さん、サンチョ・パンサで最近素敵なパン籠を見かけたことはありませんか?
温かい風合いの素晴らしい編み籠。実はピラガ族という先住民の女性たちが編んだ工芸品です。





   
「ピラガ族?」初めて耳にされる方も多いと思います。ピラガ族は、広大なパンパ (草原) 、高くそびえるアンデスの山々に覆われた南米の国アルゼンチンの東北部に位置するフォルモサ州で生活を営む先住民。
首都ブエノス・アイレスから北に千キロ以上のぼったパラグアイとの国境沿いにあり、豊かな自然に恵まれたところです。

世界を見渡すと「野蛮」、「未開」と否定的に扱われ、絶滅してしまった先住民族も多いなか、この美しいフォルモサ州で狩猟生活を営んでいたピラガ族は今も独自の言語、文化様式を維持している貴重な人種です。現在、複数のコミュニティーに分かれてはいるものの、五千から一万人近いピラガ族がフォルモサ州で生活しています。しかし、他の先住民族同様、ピラガ族も社会的差別、貧しく厳しい生活環境、また現代社会からの孤立という深刻な問題に直面しているのが現状です。





   
ピラガ族のようにアルゼンチンで社会から取り残されているコミュニティーを支援する市民ボランティア団体があります。
「A Pulmón  (ア・プルモン)」は3年前からピラガ族コミュニティー支援プロジェクトをスタートし、飲料水、電力、住宅不足、深刻な食糧問題、教育などピラガ族が抱える多くの問題を改善していこうと様々な活動を行っています。彼らの活動はコミュニティー密着型。単なる外部からの不足物資の援助活動に終わらせないよう、ピラガ族の人々と共に働き、お互いの考え方に歩みより、プロジェクトの意味を理解してもらうようにしているそうです。そして、ピラガ族の人々自らが自分たちを見つめ直すスペースを残すことが重要であり、それがピラガ族の文化への自信を取り戻し、自らの手で生活は改善していけるのだと前向きにその可能性について考えることに繋がるのだと言っています。


そんな市民団体の人々たちと今、男性たちはユソウボクを使った彫刻品、女性たちはヤシの一種であるカランディージョを使った籠細工などの工芸品作りをし、生計を立てています。
4月にアルゼンチンの哲学者マリア・マルタ・エレーラさんが来日した際、ピラガ族、そしてこの市民団体について紹介していただきました。マルタさんの娘さんがA Pulmónのボランティア活動に参加されており、今回日本の皆さんに活動を紹介する原稿を寄せてくれました。


そこで、少しでもピラガ族の人々への支援に繋がればと、ティエンポでもサンチョ・パンサのパン籠として購入しました。レストランでお食事する際、是非ピラガ族の女性たちが編んだバスケットを手にしてみてください。地球の反対側で頑張る人々の温もりをきっと感じてもらえるはずです。そして、たくさんの人が使えば使うほど、私たちからの応援の気持ちも彼らに伝わることと思います。

【A Pulmónについては → www.apulmonformosa.blogspot.com 】