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2011/04/01

「ドン・キホーテ」とセルバンテス


El Día Internacional Del Libro
4/23は世界図書・著作権デー



Miguel de Cervantes Saavedra - ミゲル・デ・セルバンテス・サアベドラは世界的大文学者のひとり。
1605年に出版した「英知あふれる郷士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」の前篇、10年後の1615年に後篇を発表、たちまち評判となりその名が知れ渡りました。「ドン・キホーテ」が世界で高い評価を得ることになったのは、当時としては斬新な小説に対する理論を持っていたと言えるでしょう。研究者によれば、現代小説はセルバンテスにより生みだされたと言われています。今日私たちが読む多くの小説のような形式、展開の「現代小説」らしい小説の祖です。

「ドン・キホーテ」が世に広まったのはもちろんそのストーリーの面白さそのものでもあります。「ドン・キホーテ」は英知と巧みで頭脳的な想像力に満ちた偉大な作品。セルバンテスがこの作品で取り組んだテーマ、構成、そして展開は変化に富み、強烈な社会的意義を含んでいます。それだけに、精神錯乱状態の一人の登場人物の見方通して本来なら正気であろう人々の狂気さを辛辣に風刺するというのは、誰でもができることではないでしょう。自分をラ・マンチャ地方の騎士と思い込み、現実と架空の世界を彷徨う、主人公アロンソ・キホーテを通して唱える無言の批判的見解は、全ての人に向けられており、また同時に誰かへの批判でもないのです。

小説の他に、セルバンテスは演劇作品や詩も手掛けています。ただ、やはり彼の素晴らしさは小説に他ならないというのが多くの方の意見。演劇のための執筆活動の方が熱中できたそうで、セルバンテス本人は物語よりも演劇で有名になりたかったようです。伝説的な英雄を生みだした後、セルバンテスが生み出した英雄は、何カ国語にも訳され世界中の読者を魅了し、後世に名を残す作家となりました。そして後の作家たちに文学的大きな影響を与え、彼の小説の書き方は受け継がれてきたのです。きっと彼自身想像もしていなかったでしょう。

セルバンテスの人生そのものも波乱に満ちたものでした。収税官を務めた時期もあり、軍人でもあり、また作家。恐らく盗みもしたし、人を殺めたこともあるでしょう。色恋沙汰も盛んで結婚生活は悲惨、捕虜になったことも虜囚生活を送った時期も… このような実体験から彼の作品は生まれたです。生命力のある考え方を持ち、また願い、想像するだけで不可能なことも可能になると考える夢見がちな国民、スペイン人の性質を特徴づける「キホーテ」。そんな風に言われたりしますが、そう、その通り。我々スペイン人はちょっと「キホーテ」に似ています。というと反論するスペイン人もいるかもしれませんが。(笑)
自分を「キホーテ」だと思う人はいますか?正気の「キホーテ」であることは、そんなに悪いことではないですよ。少なくとも私はそう思います。皆さんの意見は? 



スペイン語講師講師:
Isidoro Días Flores ~ イシドロ・ディアス・フローレス
アルゼンチン、ブラジル、ウルグアイのラジオ、テレビ、劇場、文化センターなどでの様々なイベントへ出演。フラメンコ講師、振付師が行う、クラス、ワークショップなどに伴奏者として参加。現在はソロとして活躍し、ギターの個人レッスンなども行う。



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4/23の世界図書・著作権デーにちなみ、セルバンテスを称える座談会を開催
ミゲル・デ・セルバンテス、ウィリアム・シェイクスピア、インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガの3人の作家の命日がいずれも1616年4月23日であり、もともとこの日、スペインでは伝統的に「本の日」として祝われている「サン・ジョルディの日」であったことから4月23日が「世界図書・著作権デー」として1995年にユネスコに認定されました。(当時はヨーロッパ大陸とブリテン島とで異なる暦を使用しており、実際には同じ命日ではない。)「サン・ジョルディの日」には、スペインのカタルーニャ地方では男性が愛する女性へ赤いバラを、女性がお返しに本を贈るというバレンタインデーに似た伝統的習慣があります。

座談会① 「映像で観るセルバンテス作品」
4/16  (土)  19:00 ~          参加費 ¥600
映画をはじめアニメ、演劇、TV番組と様々な形で作品となっている「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」の映像を紹介しながら、セルバンテスが生み出した物語に迫っていきます。

座談会②「ドン・キホーテの著者セルバンテスの人生と作品について」
4/23  (土)  19:00 ~          参加費 ¥700
波乱万丈な人生を送ったセルバンテスという人物について、そして彼が生み出した偉大な作品「ドン・キホーテ」について画像を交えながら紹介していく座談会。「サン・ジョルディの日」にあたるこの日、参加してくれれた皆さんにスペイン語講師陣からバラを一輪プレゼント、さらに抽選で1名に、セルバンテスの著書1冊をプレゼント!

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