ページ

2011/03/10

追悼: マリア・エレナ・ワルシュを偲ぶ


"ぺウアホに住むマヌエリータ。ある日旅立って行ったんだ。
誰も何故なんだかよくわからないんだけど、パリに行くんだって。 
ちょっと歩いては立ち止まり、少しずつ歩いて行きました。"

アルゼンチンで幼少時代を過ごした人なら、誰でもが歌える「カメのマヌエリータ」(LA TORTUGA MANUELITA)。小学校の校庭では、昔も、今も変わらずこの童謡を口ずさむ子供たちの歌声が聞こえてきます。María Elena Walsh (マリア・エレナ・ワルシュ)この曲の作曲者。
童話作家、詩人、音楽家、歌手、脚本家、作曲家・・・ 幅広い分野で子供や大人向けに多数の作品を残した芸術家が、今年1月10日アルゼンチン文学界に多大なる遺産を残し、80年の生涯に幕を閉じました。
リズム感の良い言葉使い、言葉遊びをしながら、童話や童謡を通して子供たちにいろいろなことを教えてくれたマリア・エレナ・ワルシュ。この訃報にアルゼンチン中が悲しみにくれ、またスペイン、他のラテンアメリカの国々でも親しまれていただけに、伝説的作家の悲報は大きく取り上げられました。

「マリア・エレナはラテンアメリカ全土の児童文学に革新をもたらした人。一般的であった幼少期の受け止め方、子供の見方を変え、決して子供扱いや過度に甘やかした態度は取らず、逆に聡明で敬意に満ちた接し方をしていた。」と彼女の全作品集を編集したマリア・フェルナンダ・マキエイラは語っています。先に紹介した「カメのマヌエリータ」は絵本、アニメ化もされており、彼女の代表作のひとつ。
ブエノス・アイレスのペウアホという町で生れたカメのマヌエリータ。ある日すれ違ったカメに恋をします。孔雀石の服が皺だらけで古びているので、美しくなりたいと都会の街に憧れ、ヨーロッパへと旅立っていきます。辛抱強くヨーロッパまで行けばきっと美しく生まれ変われるはず・・・。憧れのパリに辿り着いたマヌエリータは服をクリーニングし、糊のきいたパリッとピカピカの服をまとい、再び彼の待つペウアホへ帰って行くというほのぼのとしたお話。でも、海を渡るのに何年もかかってしまい、辿りついた時にはピカピカの服はまた皺だらけの古びた服になっちゃっていた、という結末に、彼女独特の子供に対する見解が感じ取れるような気がします。
17歳から活動を始め40冊以上の児童書や20枚以上のCDをリリースした偉大な作家の死は大きな損失ですが、これからもマリア・エレナ・ワルシュは子供たちが口ずさむ歌や絵本のなかで生き続けていくのでしょうね。
心からご冥福をお祈りします。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


3月スペイン語講座 座談会:
RONO先生と語ろう「マリア・エレナ・ワルシュの世界」



アルゼンチン出身のロノ先生が、マリア・エレナ・ワルシュの生涯、作品の数々を紹介します。子供から大人まで世代を超えて、アルゼンチン国民に愛された作家の人生とは? ロノ先生から見た彼女について興味深いお話が聞けますよ。また、童謡や児童文学はスペイン語初心者のよい教材にもなります。レベルに関係なく、皆さんが楽しめる座談会ですので、是非皆さん 参加して下さいね。

• とき: 3/26 (土) 18:30 ~
• 参加費: ¥500
• 要予約 | 申し込み、申し込みキャンセルは開講前日まで
• 4名以上のお申し込みで開講します。





1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

座談会を楽しみにしています。