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2010/10/16

¡BUEN PROVECHO! PINTXOS Y TAPAS

五感で楽しめる 美味しいスペインの「ピンチョスとタパス」の文化


サンチョ・パンサのシェフとして仲間入りしたスペイン出身のシェフGorka (ゴルカ)が、
スペイン観光の目玉の一つでもあるバルのピンチョについて語ってくれました。



 “Ir de pinchos (バスク語では pintxosと表記)” や “Tapear” というスペイン語の表現。「バルに行って、一杯やりながら、軽くつまもうか。」という意味です。スペインのバルカウンターには、目にも楽しいお料理がずらっと並んでいるのを、一度はTV番組や写真でご覧になったことがあるでしょう。スペインのバルに並んでいる一口料理 (小皿料理) をtapas (タパス)又はpinchos (ピンチョス)と言います。バルでお友達同士、楽しくおしゃべりしながら、ピンチョスをつまみワインを一杯。これがスペイン人の大好きなライフスタイルのひとつ ”tapear (タペアール)”。特に日曜、スペインでは、昼食の前 (午後12時~2時頃)には 軽くピンチョをつまみに、そして午後は “fútbol” (サッカー) 観戦にバル街に集う光景をよく目にします。


スペインに根付いているこの “タパスとピンチョス” の文化、今ではスペインを訪れる観光客の楽しみの一つにもなっています。そして一度体験すると、たくさんの人が「忘れられない経験、また行きたい」と感じてしまう。何故でしょうね? 
“タパスとピンチョス” は、時には簡単な昼食、夕食替わりにもなります。特に夏場は、5,6カ所のバルを巡り、それぞれのおすすめピンチョを食べて、夕食替わりに、なんてこともよくあります。それぐらい、各バル趣向を凝らしたピンチョ、豊富なバリエーションを持っているってことなんですよ。だから、飽きることなんてない。(笑)
スペイン人の私には、このバル文化はとっても日常的なこと。だから、取り立てて素晴らしい文化だと感じることはありませんでした。でも、外国で生活している今、あの“タパスとピンチョス”の習慣が恋しくてたまりません。手頃な価格で、ちょっと飲んで、美味しいお料理をちょっとつまめる。それもそんなバルが街のいたる所にある。あんな贅沢ないな、と思うようになりました。

Tapas (タパス)” という名前は、器のふた (Tapa) からつけられました。昔、タパスはワインの注がれたグラスの上に簡単なおつまみ的なものが乗ったパンでふたをしてサービスされていたんです。(写真左) ワインを飲むにはグラスにのせられたパンのふたを外さなければならない。つまり、飲むだけではダメ、ちゃんと食べましょう! ということですね。いいアイデアだと思いませんか? これが今の “タパスとピンチョス” 文化に発展したんですよ。30年前のピンチョやタパスというのは、今とはちょっと違っていたということですね。30年の間に、このワインのふたが、洗練された小さなお料理というカテゴリーとして確立していったんです。実際に、今では見た目にも楽しく、とっても美味しいピンチョやタパスがたくさんあります。調理人が創り出した味わい豊かな小さな芸術品とも言えるでしょう。
スペイン全土、その土地その土地で使う食材も食べ方も様々。アンダルシア地方では、生ハム、オリーブ、小魚のフライなど。サラマンカはチョリソやロモなどが有名。ガリシア地方では、プルポ (蛸)のガリシア風やムール貝、エボシガイ、アサリなど海の幸を使ったお料理が自慢。アンチョビやカタクチイワシの塩漬けが有名なカンタブリア地方。バルセロナを中心としたカタルーニャ地方は新進気鋭のシェフによる芸術品的なピンチョやタパスで有名。
そして、ピンチョを語る時に忘れてならない街、私の生まれたサン・セバスティアン (バスク語ではドノスティア)。フランスとの国境沿い、カンタブリア海に面したこの小さな街は、スペインのピンチョ・タパス文化の代表的な街として知られています。豊富なバリエーション、洗練された味、そしてバルに入った瞬間に胸がわくわくしてしまう美しさ。この街を訪れ、バル巡りをした人は、目を輝かせながらその素晴らしさを語ってくれるでしょう。

どの国にも、一杯飲み屋のような場所はあるかもしれません。でも、スペインのバル巡り、ピンチョ・タパスの文化は、どの国にもないひと味違ったもの。日本の皆さんにも、是非機会があったら、自分の目で、舌で、鼻で…そう五感全部で感じてもらいたいスペイン文化のひとつ。きっと、忘れらない体験になると思いますよ。



カフェレストラン「サンチョ・パンサ」シェフ: 
Gorka Gomez  ~ ゴルカ・ゴメス

スペイン、サンセバスティアン市にある調理師学校Escuela de cocina LUIS IRIZAにて学び、中国大連市の高級イタリア料理レストランにて料理長を務めるなど、10年のキャリアを持つベテランシェフ。
スペインで美食の地で名が知れるバスク地方の出身のゴルカ、サンチョ・パンサでも自慢のスペイン料理を中心に中南米の美味しいお料理を作ってくれます。


Cafe Restaurante SANCHO PANZA Website

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